ボイラー整備士top
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ボイラー系の資格は複数ありますが、主に次のような資格が挙げられます。
ボイラー取扱技能者 小規模ボイラー取扱いの基礎資格
ボイラー技士(特級/1級/2級) ボイラー操作のスペシャリスト
ボイラー整備士 ボイラー整備のスペシャリスト
ボイラー溶接士(特別/普通) 溶接によるボイラー製造・修理のスペシャリスト
ボイラー・タービン主任技術者 電気事業法に基づく発電設備のの工事、維持、運用に関する監督者
詳細については、これから触れますが、つまり、ボイラー技士の資格さえ取得していれば、ボイラーに関するすべての業務が行えるというわけではないということを、まず最初に押えておいてください。

ボイラー整備士とは?

ボイラー技士がボイラーの〝運転操作〟に関する資格だとすると、ボイラー整備士とは、ボイラーの〝清掃・整備作業〟を担当するスペシャリストということになります。

試験対策のポイント具体的には、ボイラーの使用を定期的に止め、ボイラー水の流れや詰まり、不具合がないか等をチェックし、ボイラー本体や付属装置等に故障個所などがあった際には修理して、正常運転できるような状態にする作業を行うことになりますが、これらのメンテナンス業務は、労働安全衛生法に基づいて行うことが義務付けられているため、ボイラー整備士の免許を受けた者でなければ行えません(いわゆる、業務独占資格)。

つまり、仮に特級ボイラー技士の資格を持っていたとしても、清掃・整備に関する作業を行うことはできないため、新たにボイラー整備士の資格を取得する必要があるということです。
ボイラー整備士になるには...
ボイラー整備士になるには、労働安全衛生法に基づいて(財)安全衛生技術試験協会が実施しているボイラー整備士試験に合格し、免許申請をして免許証の交付を受けなければなりません。
年度 受験者 合格者 合格率
H20 3,586 2,352 65.6%
H21 3,817 2,233 58.5%
H22 3,673 2,001 54.5%
H23 3,397 2,138 62.9%
H24 4,338 2,598 59.9%
H25 --- 未調査 ---
H26 4,143 2,666 64.3%
H27 3,782 2,525 66.8%
これまで、ボイラー整備士試験は受験資格のある国家試験でしたが、受験資格要件の変更により、平成24年度4月1日以降は誰でも自由に受験することができるようになりました。

つまり、受験資格は不要になったということです。

ただし、試験に合格した場合、免許申請の際に免許を受ける資格を証する書面の添付が必要(ただし、例外あり!詳細は公式サイト等で要確認)になってくる点に注意が必要です。
書面の添付が必要になる主なケース

チェックボイラー(小型ボイラー及び小規模ボイラー[伝熱面積が3㎡以下の蒸気ボイラーや14㎡以下の温水ボイラーなどで、小型ボイラーに該当しないもの]を除く。)又は第一種圧力容器(小型圧力容器及び小規模第一種圧力容器[加熱作用を行う熱交換器等で内容積が5m3以下のものなどで、小型圧力容器に該当しないもの]を除く。)の整備の補助業務に6カ月以上従事した経験を有する者

チェック自己の取扱うボイラー又は第一種圧力容器の整備の補助業務に3年以上従事した経験を有する者(取扱い1年につき2か月整備の補助業務に従事したものとみなす)

チェック小規模ボイラー又は小規模第一種圧力容器の整備の業務に6カ月以上従事した経験を有する者 …など
なお、ボイラー整備士試験の概要については、下記に示す試験情報をご覧ください。
資格区分 国家試験
受験資格 なし
試験日 3回 / 年(6月・10月・2月)
受験手数料 6,800円
試験時間 2時間30分(13:30~16:00)※ 科目免除者は1時間40分
試験形式 五肢択一(マークシート方式):計30問
試験科目 ① ボイラー及び第一種圧力容器の整備の作業に関する知識:10問(30点)
② ボイラー及び第一種圧力容器の整備の作業に使用する器 材、薬品等に関する知識:5問(20点)
③ 関係法令:5問(20点)
④ ボイラー及び第一種圧力容器に関する知識:10問(30点)
合格基準 合計点が60%以上、かつ、各科目40%以上の2条件で合否を判定
合格率 66.8% [平成27年度]
主催団体 本部:公益財団法人 安全衛生技術試験協会
   〒101-0065 東京都千代田区西神田3-8-1千代田ファーストビル東館9階
   TEL:03-5275-1088



知っ得 !? ボイラー整備士試験対策勉強法

下記に掲載した過去問題からも見てとれるように、ボイラー整備士試験は、五肢択一のマークシート形式で行われます。
ボイラーの機械的清浄作業終了後の確認・調査に関し、次のうち誤っているものはどれか。

(1)清浄作業による摩耗や損傷の有無を調べる。
(2)腐食の発生又は潜在傷の有無を調べる。
(3)れんが積みや保温材については、水ぬれや湿気の有無を調べる。
(4)燃焼ガス通路内の支持金具、バッフル等について、異常の有無を調べる。
(5)付着物が残っているときは、必ず化学洗浄により除去して仕上げを行う。
出題問題数は計30問【試験時間:2時間30分】なので、計算上1問あたりにかけられる所要時間〝5分〟ですが、見直し時間等を考慮すると、1問当たり〝4分30秒〟程度での解答が目安となりそうです(もちろん、問題の内容によって解答に要する時間は前後しますが…)。
試験の難易度
ボイラー整備士試験は出題パターンが決まっており、過去問題を振り返ってみても、ほぼ標準レベルの問題が多く出題されていることが伺えます。

そのため、合格率の方も、毎試験50%を越える高い水準で推移しており、独学でも十分合格を狙える資格ですが、本試験で出題される問題の大半は正誤問題(誤っているものはどれか?等)なので、設問を最後までしっかりと読み、つまらないミスをしないようにして下さい。

※ 問題番号の余白に正しいものを選び出す場合は「〇」誤っているものを選び出す場合は「×」とマークしておくと間違いにくくなります。

また、特に時間配分を間違えると焦りが出てミスを招きかねないので、そういう意味でも難問は後回しにして解ける問題から解いていくテクニックは非常に有効かと思われます。

なお、ボイラー整備士試験対策上、気になることがあるとすれば、それは試験対策向けの市販テキストや問題集がかなり少ないということです。

したがって、独学スタイルでの勉強法に不安を抱えている受験者は、各支部が定期的に開催しているボイラー整備士免許試験に向けての講習会等に参加(定員になり次第締め切る講習会が多いので要注意!)するのも一法かもしれません。
日時   2日間
時間   9:00 ~ 16:00
定員数  100 名
講習科目  ① ボイラー及び圧力容器に関する知識
      ② ボイラー及び圧力容器の整備の作業に使用する機材・薬品に関する知識
      ③ ボイラー及び圧力容器の整備の作業に関する知識
      ④ 関係法令
受講料  一般:12,000 円(支部会員:10,000 円)
テキスト代  7,100 円
使用テキスト Ⅰ 改定 ボイラー・圧力容器の整備
     Ⅱ ボイラー及び圧力容器安全規則
     Ⅲ 新版 ボイラー整備士問題・解答集

※ 参考: (社)日本ボイラ協会岡山支部 H25年度。各支部によって、カリキュラムや使用テキスト、受講料などは異なります。
一部免除試験について
ボイラー整備士試験では、一定の条件を満たす受験者に対して試験科目の一部免除制度を導入しています。

したがって、下記条件に該当する受験者は、試験科目の一部免除が受けられますが、科目免除を受けるには、試験申込手続きの際、指定された書類を忘れずに添付してください。
免除対象者
① ボイラー技士(特級/1級/2級)免許を受けた者
② 職業訓練の準則、旧専修訓練のうちボイラー運転科を修了した者
添付書類
上記①に該当する者 … ボイラー技士免許証の写し
上記②に該当する者 … 修了証の写し
免除科目
ボイラー及び第一種圧力容器に関する知識
手続き
受験申請書B欄の学科「一部免除」を○で囲み(ボイラー・一圧)と記入