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矢印分析!金沢検定初級:合格率の推移状況

矢印分析!金沢検定中級:合格率の推移状況

矢印分析!金沢検定上級:合格率の推移状況
一般社団法人・金沢経済同友会が主催する石川県のご当地検定が〝金沢検定〟です。

ご当地検定は、2000年代前半から後半にかけて数多く誕生(100種類以上)しましたが、飽きられるのも早く、今では運営が難しくなり、休止や廃止に追い込まれるケースも少なくありません。

しかし、中には一定の受験者数をキープし続けている検定もあり、2005年にスタートした金沢検定も、どちらかといえば人気の高いご当地検定といえるでしょう。
金沢検定:受験者数の推移
そこで、試験に関する情報が乏しい金沢検定とはいったいどんな試験なのか、これまでの試験結果を基に各クラス(初級・中級・上級)の合格率や特徴についてまとめてみたので、興味のある方は少し参考にしてみてください。




金沢検定の試験概要
資格区分 民間資格
受験資格 初級・中級:特になし / 上級:中級合格者
試験日 年1回(11月予定)
受験料 初級:1,000円(500円)/ 中級:1,500円(800円)/ 上級:2,000円(1,000円)※ カッコ内は中学生以下
試験会場 金沢周辺(数か所を予定)
試験時間 初級:90分 / 中級:90分 / 上級:90分
出題範囲 歴史、文化、文学、寺社・建造物(神社・仏閣・史跡・庭園)、方言(言葉・伝説)、生活・行事(祭り・慣わし・料理・菓子)自然・地理(地名)、美術・工芸(伝統工芸・伝統文化)、芸能、産業・経済、その他(観光、ふるさとの偉人)などの分野から計100問
出題形式 マークシート方式(四肢択一)
合格基準 80点以上(100点満点)
実施団体 一般社団法人 金沢経済同友会
問合せ(金沢検定試験実行委員会:076-232-0352)


分析!金沢検定初級:合格率の推移状況

下記に示す資料は、金沢検定初級の受験者データです。
受験者 合格者 合格率
H17 第1回 2,316 130 5.6%
H18 第2回 2,396 333 13.9%
H19 第3回 2,015 401 19.9%
H20 第4回 2,462 228 9.3%
H21 第5回 2,222 455 20.5%
H22 第6回 2,039 117 5.7%
H23 第7回 2,210 318 14.4%
H24 第8回 1,990 103 5.2%
H25 第9回 2,365 164 6.9%
H26 第10回 2,415 341 14.1%
H27 第11回 2,352 612 26.0%
H28 第12回 1,831 221 12.1%
初級は同検定の中では最も低いクラスに位置しますが、受験者数は最も多く、県内外から約2,000名の方が挑戦しています。
初級:受験者数の推移
数多くのご当地検定が受験者減に悩む中、回によって波はあるものの、毎年一定の受験者数を確保している金沢検定は、京都検定や大阪検定と同じく成功例といって良いのかもしれませんが、ただひとつ気がかりなのは、第12回試験(平成28年)の受験者数が過去最低(1,831名)を更新してしまった点です。

北陸新幹線の開業(平成27年3月:長野駅~金沢駅)により、今後もしばらくは増加(あるいは、横ばい)傾向が続くかと思われましたが、今後の試験存続に一抹の不安を残す結果となっています。

一方、合格率に関する資料がこちらになります。
初級:合格率の推移
初級という割にはかなり低水準で推移しており、第1回~第12回までの平均値は12.8%です。

したがって、計算上は10人中1人しか合格していない状況にあり、初級にもかかわらず非常に狭き門となっているのが金沢検定の特徴のひとつといえるでしょう(通常、階級を設けているご当地検定の下位クラスは合格率が高め)。




分析!金沢検定中級:合格率の推移状況

金沢検定中級の受験者データがこちらになります。
受験者 合格者 合格率
H17 第1回 682 15 2.2%
H18 第2回 325 61 18.8%
H19 第3回 366 113 30.9%
H20 第4回 482 148 30.7%
H21 第5回 451 80 17.7%
H22 第6回 535 26 4.9%
H23 第7回 466 111 23.8%
H24 第8回 412 21 5.1%
H25 第9回 398 24 6.0%
H26 第10回 391 73 18.7%
H27 第11回 440 61 13.9%
H28 第12回 513 25 4.9%
中級は初級に次ぐ受験者数の多いクラスですが、その人数は初級を大きく下回っており、1,000名を切っています。
中級:受験者数の推移
また、第1回試験こそ700名近い受験者がいましたが、2回以降大幅にダウンしており、伸び悩んでいる状況が見てとります。

しかし、初級試験とは違い、ここ数年は微増しているので、今後の動向に注目したいところです。
中級:合格率の推移
一方、試験の合格率はというと、初級と同様、回によって激しく不安定な動きを見せていますが、何より興味深いのは、平均値が初級よりも高い(第1回~第12回の平均値:14.8%)点です。

金沢検定は、他のご当地検定とは違い、階級問わず難易度が高い試験(同検定の合格基準の高さも影響しているかと…)だと言われていますが、初級・中級問わず、非常に低い合格率を示していることから、簡単には合格させてくれない試験であることがうかがえます。



分析!金沢検定上級:合格率の推移状況

金沢検定の上級試験は、2006年(平成18年)に新設されたクラスなので、第2回以降の受験者データをまとめておきます。
受験者 合格者 合格率
H18 第2回 15 2 13.3%
H19 第3回 47 2 4.3%
H20 第4回 107 3 2.8%
H21 第5回 203 1 0.5%
H22 第6回 188 8 4.3%
H23 第7回 158 27 17.1%
H24 第8回 180 5 2.8%
H25 第9回 178 12 6.7%
H26 第10回 153 4 2.6%
H27 第11回 161 0 0.0%
H28 第12回 152 2 1.3%
初回に比べれば、受験者数は大幅に増加しているという見方もできますが、上級は中級よりもさらに少なく、ここ数年は150名前後で推移しています。
上級:受験者数の推移
では、試験の合格率はどうなっているのかというと、 同検定の最上級に位置するクラスということもあって、下位クラスを下回る数値を示していることが下記グラフからも見てとれます。
上級:合格率の推移
その平均値はたった5.1%(第2回~第12回)と1桁台まで落ち込んでいますが、第7回試験では大幅に上昇(17.1%)しており、どうやら回によって問題レベルに差があるようです。

また、第11回試験で合格者が誰一人いないという衝撃の結果は、逆に受験者の闘争心に火をつけたのか、翌年はほぼ同数の受験者の中で2名の合格者が出ています。

いずれにせよ、1級は下位級よりもさらにハイレベルの問題が出題されるため、マークシート方式(四肢択一)の出題形式とはいえ、非常に高度な知識が求められる難易度の高い試験であることは間違いありません。







通常、複数の階級が設けられている試験では、クラスを上げると合格率が下がる傾向がみられますが、同検定は、その特徴が必ずしも当てはまるとは言い難い推移を示しています。
合格率の比較
特に上級は合格率の平均値が1桁台と非常に低い数値を示しているため、厳しい試験であることがうかがえますが、階級問わず、最高値でも35%に届かない低水準で推移していることから、しっかりと試験対策をした上で本試験に臨まないと、初級であっても一発合格は難しい試験といえるでしょう。