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矢印秘書検定2級:過去問題を実際に解いてみよう!
秘書検定は、受験者の能力に応じて4ランク(1級|準1級|2級|3級)に分かれていますが、中でも受験者の多い階級が2級です。

秘書検定2級は3級と同様、面接試験はなく、ペーパーテストのみで合否判定が行われる試験制度ですが、3級に比べると、問題のレベル(難易度)が、若干上がってきます。
105回
(H27.2)
106回
(H27.6)
107回
(H27.11)
1級 ----- 1,064 1,154
準1級 ----- 5,963 6,028
2級 22,569 31,305 29,187
3級 12,593 17,501 14,202
※ 1級・準1級の2月試験はなし
そこで、秘書検定2級では、どのような問題が出題されているのか・・・?

過去問題を振り返りながら、3級試験との違いや出題傾向について、少し客観的に分析してみたいと思います。




分析!秘書検定2級の過去問題

秘書検定2級の試験問題は、計35問出題されますが、そのうちの約9割はマークシート方式による選択問題です。
秘書検定2級:分野別出題問題数
理論科目 実技科目
必要とされる資質 職務知識 一般知識 マナー・接遇 技能
択一問題) 5問 5問 3問 10問 8問
記述問題 ----- ----- ----- 2問 2問
具体的には、下記に示した出題例(過去問)のように、5つの選択肢の中から適切な番号を一つ選んで答案用紙にある該当個所を塗りつぶしていく解答方法です。
出題例

次は、「印」について説明したものである。中から不適当と思われるものを選べ。

  1)重要書類に、登録されている印影として押す印を、「実印」という。
  2)切手などに、使用済みであるとことのしるしとして押す印を、「消印」という。
  3)文書を訂正したとき、訂正したことを証明するために押す印を、「訂正印」という。
  4)印を押したが印影が薄くてはっきりしないとき、欄外に改めてはっきり押す印を、「捨て印」という。
  5)2枚以上続いている文書に、続いていることを証明するために文書のとじ目に印を、「割り印」という。
そのため、この種の選択問題は、大抵、消去法により、正しい選択肢を2~3つまでに絞り込むことができるので、ビギナー受験者でも受けやすいのが特徴ですが、秘書検定2級の審査基準や過去問題を分析してみると、初歩的レベルの問題が目立った3級に比べ、若干、深い知識が要求されていることが伺えます。

特にこの差は技能分野で感じられ、秘書業務における、より実践的な能力が求められているようです。
秘書検定2級
領域 内容
秘書の素質 秘書として備えるべき要件 一般的な仕事について処理する能力がある。判断力、記憶力、表現力、行動力がある。機密を守れる、機転が利くなどの資質を備えている。
要求される人柄 身だしなみを心得、良識がある。誠実、明朗、素直などの資質を備えている。
職務知識 秘書の役割と機能 秘書の役割と機能を知っている。上司の機能と秘書の機能の違いを知っている。
一般知識 社会常識 社会常識を備え、時事問題について知識がある。
経営学 経営学、経営管理について初歩的な知識がある。
一般会計・財務 簿記、会計、財務について初歩的な知識がある
マナー・接遇 人間関係 人間関係の理論を知っている。
マナー 社会常識、ビジネスにおけるマナーを心得ている。
話し方・接遇 話し方と人間関係の結びつきがわかる。敬語の活用ができ接遇用語が使える。簡単な面接会話、電話会話、短い報告、説明、説得、状況に応じた言葉遣いができる。真意をとらえる聞き方ができ、忠告が受けられる。
交際の業務 慶事・弔事に伴う庶務を心得、一般的な情報収集と簡単な処理ができ、贈答のマナーを一般的に知っている。上司加入の諸会の事務を扱うことができる。
技能 会議 会議に関する初歩的な知識、会議の進行、手順についての知識があり、会議の計画、準備、事後処理ができる。
文書の作成 社内文書と文例を見て社外文書が作成でき、簡単な口述の要領筆記ができる。会議の簡単な議事録、折れ線グラフ、棒グラフ、円グラフを作成できる。
文書の取扱い 受発信事務ができ、郵送方法、秘扱い文書の取扱い知識がある。
事務機器 事務機器の適切な選択と使用ができる。
ファイリング 適切なファイルの作成、整理、保管ができる。
資料管理 名刺の整理ができる。与えられたテーマの簡単な情報収集と整理ができる。業務上必要な簡単な資料類の整理、保管、要求された社内の資料を探すことができる。
スケジュール管理 上司のスケジュール管理ができる。
環境の整備 オフィスの整備、管理ができる。
事務用備品・事務用品 事務用備品・事務用品の使用、選択、配置、補充などができる。

参考:秘書検定3級
領域 内容
秘書の素質 秘書として備えるべき要件 初歩的な仕事について処理する能力がある。判断力、記憶力、表現力、行動力がある。機密を守れる、機転が利くなどの資質を備えている。
要求される人柄 身だしなみを心得、良識がある。誠実、明朗、素直などの資質を備えている。
職務知識 秘書の役割と機能 秘書の役割と機能を知っている。上司の機能と秘書の機能の違いを知っている。
一般知識 社会常識 社会常識を備え、時事問題について知識がある。
経営学 経営学、経営管理について初歩的な知識がある。
一般会計・財務 簿記、会計、財務について初歩的な知識がある。
マナー・接遇 人間関係 人間関係について初歩的な知識がある。
マナー 社会常識、ビジネスにおけるマナーを心得ている。
話し方・接遇 話し方と人間関係の結びつきがわかる。平易な敬語および接遇用語が使える。簡単な面接会話、電話会話、短い報告、説明ができる。真意をとらえる聞き方ができ、忠告が受けられる。
交際の業務 慶事・弔事に伴う庶務を心得、一般的な情報収集と簡単な処理ができる。贈答のマナーを一般的に知っている。
技能 会議 会議、会議の進行、手順について初歩的な知識がある。会議の計画、準備、事後処理が初歩的にできる。
文書の作成 簡単な社内文書の作成、口述の要領筆記ができる。簡単な折れ線グラフ、棒グラフを書くことができる。
文書の取扱い 簡単な受発信事務ができる。郵送方法、秘扱い文書について初歩的な知識がある。
事務機器 事務機器の使用ができる。
ファイリング 簡単なファイルの作成、整理、保管ができる。
資料管理 名刺の簡単な整理ができる。与えられたテーマの簡単な情報収集、整理ができる。業務上必要な簡単な資料類の整理、保管ができる。
スケジュール管理 上司の簡単なスケジュール管理ができる。
環境の整備 オフィスの整備、管理ができる。
事務用備品・事務用品 事務用備品・事務用品の使用、選択、配置、補充などができる。
しかし、秘書検定は、過去に出題された問題が形を変えて出題されやすい検定試験でもあることから、2級程度のレベルであれば、過去問題を繰り返し解き、出題傾向を把握しながら理解力を深めていくことで、独学でも十分合格が狙える試験です。





秘書検定2級の過去問を実際に解いてみよう!

秘書検定のような絶対評価試験においては、合格者のレベルをある程度一定に維持する必要上、よほどのことがない限り、本試験問題の内容を大幅に変更しづらいといった特徴がみられます。

※ 絶対評価試験とは? … 規定の合格基準(例 … 100点満点中60点以上で合格)さえ満たしていれば、原則、合格する試験制度のこと。合格基準さえ満たせばよく、受験者同士で競い合うことがないため、試験問題の難易度により、合格率が大幅に変動しやすいのが特徴のひとつ。

つまり、過去に出題された問題が形を変えて出されやすいため、必ず過去問題は解いておくべきです。

ちなみに、秘書検定2級に関しては、試験を主催する実務技能検定協会 (編集)の過去問題集が早稲田教育出版より販売されているので、本書を利用するのもよいでしょう。

では最後に、秘書検定2級では、実際にどのような問題が出題されているのかを肌で感じ取ってもらうため、本試験で出題された問題の一部をいくつか載せておくので、興味のある方はチャレンジしてみて下さい。

※ 問題は定期的に差し替えています。
過去問題

問1:次は部長秘書A子が、上司のスケジュールに関して行ったことである。中から不適当と思われるものを選べ。

  1) 「ちょっと出掛けてくる」と言われたとき、行き先を尋ねないで帰社予定時刻だけを尋ねた。
  2) 予約客が遅れてきたとき、あとに予定が入っているため十分な時間が取れないと話し了承してもらった。
  3) 急な会議の招集があったとき、決まっている予定への対応は代理の者でも可能だったので出席できると言った。
  4) 取引先に出掛けるとき、そこから直帰すると言われたので、明日のおおよその予定を伝えておきたいと言った。
  5) 専務との面談が長引いていてあとの予定に差し支えそうだったので、専務秘書にそのことを伝えてもらうよう頼んだ。

問2:秘書A子の上司(営業部長)は「昼に連絡を入れる」と言って営業所に出向いている。そこへ、部長がメンバーになっている社内連絡会議の担当者から、「今日2時からの会議が1時30分からに変更になった」と連絡があった。上司は1時30分にはR氏との面談の予定が入っている。この場合、A子はどのように対処したらよいか。次の中から不適当と思われるものを選べ。

  1) 社内連絡会議の担当者に、上司はその時刻すでに来客の予定が入っているので、出席できないと連絡する。
  2) R氏に連絡して、今日の面談ができなくなった場合、別の日にしてもらうことができるかどうかを尋ねる。
  3) 社内連絡会議の担当者に、その時刻上司には予定が入っているので代わりの者が出席するのでもよいか尋ねる。
  4) 営業所に連絡して上司を呼び出してもらい、会議への出欠とR氏との面談についてどのようにすればよいかを尋ねる。
  5) 社内連絡会議の担当者に、昼ごろ上司から連絡が入るはずなので、出欠の返事はそのときまで待ってもらいたいと言う。

問3:次は、弔事に関する用語とその意味の組み合わせである。中から不適当と思われるものを選べ。

  1) 遺族 = 死者の家族のこと。
  2) 会葬 = 葬式に参列すること。
  3) 供物 = 死者の霊前に供える物品のこと。
  4) 弔辞 = 死者の家族を尋ねて悔やみを述べること。
  5) 服喪 = 死者の家族が、ある期間派手な振る舞いを慎むこと。

問4:次は秘書A子が後輩B子に、上司からの指示の受け方として指導したことである。中から不適当と思われるものを選べ。

  1) 指示を受けたとき、日にち・時間・数字など、数に関することは特に注意して確認をすること。
  2) 指示はメモを取りながら受けるのがよいが、そのメモは、上司に見てもらって確認するのもよい。
  3) 指示を受けたがよく分からない場合は、指示を確認した後で、分からないところを質問すること。
  4) 上司が、自分の座っているところへ来て指示をする場合は、すぐに立って聞くようにしないといけない。
  5) 自分が適任とは思えないことを指示されたときは、「私でよろしいのでしょうか」と確かめたほうがよい。

問5:次は秘書A子が、社外の人を集めて行う会議の案内状に、会議の「日時」「場所」のほかに書いたことである。中から不適当と思われるものを選べ。

  1) 同封資料名
  2) 案内状作成者名
  3) 会議の名称と議題
  4) 食事の用意の有無
  5) 出欠の連絡方法と締切日

解答

問1 問2 問3 問4 問5
3 1 4 2 2