ビジネス能力検定(B検)ジョブパスの合格率top
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ビジネスマナーや職務知識など、仕事で求められるビジネス能力が、いったいどの程度身に付いているのかを客観的に評価することを目的とした検定試験がビジネス能力検定(通称:B検)です。

※補足:2013年(平成25年)に行われた試験制度の改定により、B検は〝ビジネス能力検定ジョブパス〝〟という名称に変更しています。また、名所変更とともに出題形式や試験時間等にも変更が見られます。

一般財団法人職業教育・キャリア教育財団(旧:(財)専修学校教育振興会 検定試験センタ-)が実施するビジネス能力検定ジョブパス試験は、3階級(1~3級)にクラス分けされているため、受験者は自分の能力に合わせた階級からチャレンジすることができますが、最も難易度の高い1級試験に挑戦する方は少ないようです(累計によると、1級試験の受験者数は全体の1%にも満たない)。
B検:累計(~33回まで)
1級 2級 3級 合計
出願者数 7,715 166,921 789,386 964,022
受験者数 6,655 145,862 711,197 863,714
受験率 86.4% 87.8% 90.1% 90.0%
ジョブパス:累計(H25~H28年度)
1級 2級 3級 合計
出願者数 868 26,032 101,371 128,271
受験者数 743 24,212 94,290 119,245
受験率 85.6% 93.0% 93.0% 93.0%
これはビジネス能力検定が、あくまで自己啓発向けの試験であり、仮に最高レベルの1級を取得したところで、その苦労に見合うだけのメリット(就職や昇進など)が少ないのではないかというのが理由のひとつと考えられます。

そのため、ビジネス能力検定ジョブパス試験に関しては、とりあえず2級合格がひとつの目安(目標)になるといってよいかもしれません。

そこで、受験者であれば少なからず気になるであろう2級、3級の難易度について、これまでの試験データを基に、少し客観的に分析してみるので関心のある方は参考にしてみて下さい。




分析!ビジネス能力検定(B検)ジョブパス:合格率の推移状況

まず、試験制度改定前のビジネス能力検定試験の方から見ていきましょう。

旧B検は、1級試験を除くと、年2回(7月/12月)行われており、過去数年分の試験結果(旧試験制度は第33回で終了)は下記に示した資料のとおりです。

※補足:新体制(ジョブパス)の下では、1級試験は年2回実施。
3級 2級
出願者数 受験者数 合格者数 合格率 出願者数 受験者数 合格者数 合格率
H19 7月 第22回 15,443 14,288 11,797 82.6% (+7.7) 3,514 3,162 1,552 49.1% (+4.5)
12月 第23回 23,282 21,638 19,271 89.1% (+6.5) 6,499 5,888 2,431 41.3% (-7.8)
H20 7月 第24回 14,254 13,235 10,871 82.1% (-7.0) 4,165 3,709 1,603 43.2% (+1.9)
12月 第25回 21,246 19,585 15,747 80.4% (-1.7) 5,911 5,267 2,174 41.3% (-1.9)
H21 7月 第26回 13,016 12,067 10,044 83.2% (+2.8) 3,565 3,203 1,418 44.3% (+3.0)
12月 第27回 20,557 18,842 15,909 84.4% (+1.2) 5,185 4,628 2,049 44.3% (±0.0)
H22 7月 第28回 13,944 12,957 10,944 84.5% (+0.1) 3,424 3,024 1,390 46.0% (+1.7)
12月 第29回 20,038 18,508 14,981 80.9% (-3.6) 5,056 4,504 1,905 42.3% (-3.7)
H23 7月 第30回 11,712 10,914 8,955 82.1% (+1.2) 3,029 2,727 1,188 43.6% (+1.3)
12月 第31回 20,587 18,942 15,108 79.8% (-2.3) 4,737 4,263 2,299 53.9% (+10.3)
H24 7月 第32回 13,666 12,711 10,947 86.1% (+6.3) 2,592 2,320 1,002 43.2% (-10.7)
12月 第33回 20,705 18,950 16,292 86.0% (-0.1) 4,231 3,840 1,835 47.8% (+4.6)
旧B検3試験では、主に次のような特徴が見られ、合格率に関しては、比較的安定しており、毎試験、ほぼ80%台で推移していました。
ビジネス能力検定3級の特徴

チェック7月受験に比べ、12月受験の方が受験者数が多い!

チェック緩やかではあるが、受験者数は減少傾向にある!
一方、2級試験の方はというと、受験者数の推移状況こそ、3級と似たような特徴は見られるものの、試験合格率に関しては、大幅にダウンしています。

※ ただし、ジョブパスに移行してからの2級試験の合格率は飛躍的に上昇!(70%以上)

そのため、合格率の開きを見ると、一見、3級試験に比べて2級試験の方は、難易度が飛躍的に上がっているのではないかといった不安が頭をよぎりそうですが、2級試験の合格率自体が毎試験40%台という非常に高い水準で推移していることを踏まえると、一般的に見て合格が難しい厳しい試験であるとは思えません(そもそも、3級試験の合格率80%という数値自体が高過ぎるくらい!)。
試験制度改定後(ジョブパス)の受験状況
次にビジネス能力検定ジョブパスですが、下記に示す資料は、試験制度の改定後(平成25年度~)に実施されたジョブパス(3級・2級)の試験結果をまとめた資料と、そのデータを基に作成した折れ線グラフです。
3級 2級   
出願者 受験者 合格者 合格率 出願者 受験者 合格者 合格率
H25 前期 11,387 10,697 9,602 89.8% 2,856 2,595 1,948 75.1%
後期 18,443 17,008 15,567 91.5% 4,984 4,636 3,393 73.2%
H26 前期 11,413 10,715 8,983 83.8% 2,681 2,477 1,767 71.3%
後期 15,397 14,205 11,158 78.5% 4,639 4,329 3,169 73.2%
H27 前期 10,748 10,058 7,287 72.4% 2,428 2,276 1,428 62.7%
後期 13,598 12,639 10,240 81.0% 3,696 3,471 2,456 70.8%
H28 前期 8,907 8,298 7,174 86.5% 2,222 2,061 1,611 78.2%
後期 11,478 10,670 8,672 81.3% 2,527 2,367 1,428 60.3%

B検ジョブパスの合格率推移グラフ
改定前の旧B検と比較してみると、3級試験の合格率は、それほど大きな変化は見られませんが、2級試験においては、飛躍的に上昇しており、3級試験との差がだいぶ縮みました。

この背景には、旧試験下で出題されていた2級試験の記述問題がなくなり、多肢選択問題に変更されたことが少なからず影響していることが考えられますが、いずれにせよ以前よりも合格しやすい状況にあるようです。

※補足情報:制度改正により、ジョブパス試験はパソコンを使って解答を入力するCBT方式となり、3級試験は、これまでの4択問題から多肢選択問題に変更され、各級、試験時間の短縮(2級:120分 → 90分 / 3級:90分 → 60分)もありました。





試験結果からみたビジネス能力検定(B検)の難易度

先に示した資料からも見て取れるように、ビジネス能力検定3級ジョブパス合格率は、毎試験、ほぼ80%台で推移しています。

この数値を見ただけでも、非常に合格しやすい試験であることが伺えますが、受験資格のないビジネス能力検定試験においては、何ら試験対策を行わずに受けにくる勉強不足の受験者もこのデータに含まれているため、ある程度、しっかりと学習した上で試験に臨んでいる受験者であれば、よほどのことがない限り不合格になることは考えられません。
次の用語の説明として最も適切なものを選択肢から選べ。

デフレ経済

【選択肢】

 ア.物価が持続的に下落して貨幣価値が上がる経済状況のこと。
 イ.物価が持続的に上昇して貨幣価値が下がる経済状況のこと。
 ウ.物価が下落する状況を抜けたが、物価の上昇状況にはなっていない経済現象のこと。

【出題例:3級】
参考までに、検定試験の出題例を掲載しておきますが、ビジネス能力検定3級は、非常に初歩的な内容が多く、直感や一般常識的な考え方ができれば判断できる程度の問題が中心となってきます。

したがって、ビジネス能力検定ジョブパス3級に関しては、基礎固め(確認)的な意味合いの試験に過ぎないため、試験に合格したからといって就職や昇進に有利に働くといったことはまずありえません。

一方、2級試験ともなると、合格率は大きく落ち込んでいますが、ジョブパスに移行後は、記述式問題がなくなり、選択肢も3級試験とほぼ変わらないため、以前に比べると、難易度がだいぶ下がったように感じられます。

ただし、ビジネス能力検定は、あくまで落とすための試験ではなく、仕事に必要なビジネス能力がどの程度備わっているかを客観的に評価するための試験なので、それほど難しく考える必要はなく、市販のテキストや問題集を使って対策を行えば、独学でも十分合格が狙えるはずです。
合格基準
2級:100点満点中65点以上
3級:100点満点中70点以上
次の排他的経済水域に関する記述として、適切なものを選択肢から選べ。

【選択肢】

 ア.領海の外縁にある一定範囲の公海で通関、財政、入出国管理などについて一定の権限が認められた水域。
 イ.日本では12海里の範囲で設定する帯状の水域で国家の主権がおよぶ水域。
 ウ.特定の国家に属さず各国が自由に航行することができる水域。
 エ.漁業および鉱物資源に対する管轄や海洋汚染規制の権限などが認められる水域。

【出題例:2級】