1級管工事施工管理技士試験の合格率top
法律・経営・経理・ビジネス法律・経営・経理・ビジネスIT・Web・情報・通信・電気建築・不動産自然環境・衛生語学・旅行その他
矢印分析!1級管工事施工管理技士学科試験:合格率の推移状況

矢印分析!1級管工事施工管理技士実地試験:合格率の推移状況
1級管工事施工管理技士の資格(称号)を取得するには、建設業法(第27条)に基づいて行われる国家試験(技術検定)に合格しなければなりません。

一般に国家資格に属する試験の大半は、合格率が低く難易度が高い!といったイメージが強いようですが、この技術検定試験も例に漏れず合格するのが難しい厳しい試験なのか・・・

そこで、1級管工事施工管理技士の資格取得を目指している方にとって避けて通ることのできない技術検定試験の難易度について、これまでの試験データを基に少し客観的に分析してみたいと思います。
受験者 矢印
( 技術検定試験 )
《9月》
学科試験
マークシート方式
矢印
《12月》
実地試験
記述式
矢印
合格証明書
交付申請
矢印
1級管工事
施工管理技士


分析!1級管工事施工管理技士 学科試験:合格率の推移状況

冒頭でも触れたように、1級管工事施工管理技士の資格を得るには、一般財団法人・全国建設研修センター(国土交通大臣指定の試験機関)が実施する国家試験に合格しなければなりませんが、この技術検定試験は《学科試験》と《実地試験》とに分かれます。

そこで、まずは第1段階にあたる学科試験の方から見ていくことにしましょう。

下記に示す資料は、平成14年度以降の学科試験の試験結果です。
受験者数 合格者数 合格率 合格基準点
(計60問)
平成14年 24,619 7,162 29.1% (+4.7) 33問(55%)
平成15年 23,305 7,596 32.6% (+3.5) 33問(55%)
平成16年 20,109 6,116 30.4% (-2.2) 33問(55%)
平成17年 19,408 5,185 26.7% (-3.7) 33問(55%)
平成18年 18,709 4,526 24.2% (-2.5) 32問(53%)
平成19年 18,632 4,766 26.3% (+2.1) 33問(55%)
平成20年 17,962 6,419 35.7% (+9.4) 36問(60%)
平成21年 18,928 5,711 30.2% (-5.5) 33問(55%)
平成22年 18,491 5,403 29.2% (-1.0) 36問(60%)
平成23年 16,752 7,229 43.2% (+14.0) 36問(60%)
平成24年 15,361 5,585 36.4% (-6.8) 未確認
平成25年 16,392 6,384 38.9% (+2.5) 36問(60%)
平成26年 16,114 6,987 43.4% (+4.5) 36問(60%)
平成27年 16,517 8,458 51.2% (+7.8) 36問(60%)
平成28年 16,578 8,130 49.0% (-2.2) 36問(60%)
さらに上記データを基に、折れ線グラフに置き換えた資料がこちらになります。
1級管工事施工管理技士学科試験の合格率推移グラフ
ここ数年、受験者数自体は16,000人台と、比較的安定した動きを示しており、以前は減少傾向にありましたが、近年は微増(または横ばい)で推移しています。

一方、試験合格率の方は、過去10年ほどの平均値を算出すると《38.4%》となり、そこそこ厳しい試験であることが伺えますが、グラフを見ると、ここ数年の合格率は、一昔前に比べるとかなり高く、40%を優に超えています。

このような点を踏まえると、合格率に関しては、必ずしも安定した推移を見せてはいないようです。

しかし、学科試験における合格基準点を振り返ってみると、年度によって合格ラインが調整されているものの、36点を超えるような年度は見られません。

したがって、1級管工事施工管理技士学科試験は合格率を気にするよりも、6割以上の得点を挙げることが、試験対策上のひとつの目安となりそうです。
過去問:学科

金属材料の腐食に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

 (1)亜鉛は、鉄よりもイオン化傾向が小さいので、腐食しにくい。(← 正解)
 (2)SUS304 製受水タンクは、気相と液相の境界で腐食を生じやすい。
 (3)異種金属を水中で接触させた場合、陽極となる金属が腐食する。
 (4)コンクリート中の鉄は、土に埋設された鉄より腐食しにくい。




分析!1級管工事施工管理技士 実地試験:合格率の推移状況

下記に示す資料は、平成14年度以降の1級管工事施工管理技士実地試験の試験結果です。

このデータを基に実地試験における試験合格率の平均値(過去15年分)を算出すると《63.5%》と、学科試験《38.4%》に比べて、2倍とまではいかないものの、非常に高い水準で推移していることが分かります。
受験者数 合格者数 合格率
平成14年 8,317 6,745 81.1% (+7.7)
平成15年 8,599 6,175 71.8% (-9.3)
平成16年 7,853 5,474 69.7% (-2.1)
平成17年 6,634 4,880 73.6% (+3.9)
平成18年 5,517 3,872 70.2% (-3.4)
平成19年 5,797 4,000 69.0% (-1.2)
平成20年 7,635 4,580 60.0% (-9.0)
平成21年 7,879 4,950 62.8% (+2.8)
平成22年 7,175 4,314 60.1% (-2.7)
平成23年 8,920 4,111 46.1% (-14.0)
平成24年 8,933 4,397 49.2% (+3.1)
平成25年 8,629 5,849 67.8% (+18.6)
平成26年 8,593 5,180 60.3% (-7.5)
平成27年 10,620 5,317 50.1% (-10.2)
平成28年 11,570 7,054 61.0% (+10.9)

1級管工事施工管理技士実地試験の合格率推移グラフ
実地試験は、学科試験に合格した者でなければ受けることができないため、受験される時点で、既に一定レベル以上の実力(能力)を持った方の集団であることが、この高い数値に少なからず影響しているのではないかと推測されますが、マークシート形式の学科試験とは違い、実地試験は記述式の問題が中心となる試験です。

そのため、たとえ実務経験豊富な方であっても、試験は試験と割り切って十分な対策を行っておかないと本試験では点数に結びつかない(簡潔さと分かりやすさが求められている)こともあります。

しかし、経験記述問題など、あらかじめ試験対策の立てやすい問題でもあるので、学科試験をパスした者であれば十分合格は狙えるはずです。