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矢印力試し!電験3種の過去問題を解いてみよう【「理論」科目】

矢印力試し!電験3種の過去問題を解いてみよう【「電力」科目】

矢印力試し!電験3種の過去問題を解いてみよう【「機械」科目】

矢印力試し!電験3種の過去問題を解いてみよう【「法規」科目】
試験対策を行う上で、必ず押さえておきたいものが過去問題です。

電験3種は特に、過去問が重視される傾向が強いため、試験をパスするには、過去に出題されてきた本試験問題の特徴(出題傾向や出題パターン)を把握するとともに、問題自体に慣れ親しんでおくことが大切です。
電験3種《参考:H28年度》
科目 出題問題数 配点 合格基準点
〔100点満点〕
理論 A問題:14問
B問題:4問中3問解答
    (選択問題あり)
A問題:各5点
B問題:(a)(b)各5点
55点
電力 A問題:14問
B問題:3問
A問題:各5点
B問題:(a)(b)各5点
55点
機械 A問題:14問
B問題:4問中3問解答
    (選択問題あり)
A問題:各5点
B問題:(a)(b)各5点
55点
法規 A問題:10問
B問題:3問
A問題:各6点
B問題:問11・12 … (a)6点(b)7点 / 問13 …… (a)(b)各7点
55点
※ B問題は、設問ごとに2題((a)(b))出題


過去問題から見えてくる電験三種の特徴

電験3種は、すべて5肢択一のマークシート形式で行われますが、その出題パターンをザックリ分けると、下記の3パターンに分類することができそうです。
正誤問題 正しい(誤っている)のは次のうちどれか…
組合せ(穴埋め)問題 正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか…
計算問題 ○○の値として、最も近いのはどれか…
ちなみに、平成22年度実施分の試験問題を分析してみたところ、各試験科目ごとの出題パターンは、概ね以下のような配分で出題されていました。
電験3種 出題パターンの分析《参考:H22年度》
理論 電力 機械 法規
A問題 B問題 A問題 B問題 A問題 B問題 A問題 B問題
正誤 ……… 6問
計算 ……… 4問
穴埋組合 … 4問
正誤 ……… 1問
計算 ……… 6問
穴埋組合 … 1問
正誤 ……… 5問
計算 ……… 1問
穴埋組合 … 8問
計算 ……… 6問 正誤 ……… 3問
計算 ……… 5問
穴埋組合 … 6問
正誤 ……… 3問
計算 ……… 4問
穴埋組合 … 1問
正誤 ……… 5問
穴埋組合 … 5問
計算 ……… 6問
※ B問題は、設問ごとに各2問((a)(b))出題。なお、厳密な出題パターン分けはしていないので、あくまで参考程度にお受け止め下さい。
電験(正式名称:電気主任技術者試験)という名称から〝電気〟に関する専門知識ばかり問われる試験と思われがちですが、過去問を分析してみると、電験3種は計算問題に関する出題が目立つ試験であることがわかります。

したがって、一定レベル以上の数学力が必要になってきますが、特に三角関数の知識は欠かせないので、計算問題の多い電験3種を攻略するには、必ず理解しておかなければなりません。
試験攻略に必要な主な数学力

数学Ⅱ程度の数学力を想定(ただし、微分・積分に関する知識はなくてもよい)

チェック三角関数(三角比)チェックルート計算チェックベクトル計算チェック方程式チェック不等式チェック代数計算チェック指数計算チェック対数計算チェック複素数計算…など




電験3種の過去問題を実際に解いてみよう!

冒頭でも軽く触れましたが、電験3種は過去に出題された問題が形を変えて出される類似問題も多いため、難しい試験ではありますが、得点が稼ぎやすい設問も少なくありません。

つまり、過去問題をしっかりと学習(ただし、丸暗記ではなく理解重視!)しておけば、確実に得点できる問題も含まれているので、市販の過去問題集などは必ず取り組んでおくべき必須教材のひとつです。

試験を実施している一般財団法人・電気技術者試験センターの公式サイトでも、過去問題を公開していますが、参考までに、電験3種では、いったいどのような問題が出題されているのか・・・各試験科目ごとの出題例をいくつか紹介しておきます。
「理論」科目

問1:電気に関する法則の記述として、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1)オームの法則は、「均一の物質から成る導線の両端の電位差をVとするとき、これに流れる定常電流IはVに反比例する」という法則である。

(2)クーロンの法則は、「二つの点電荷の間に働く静電力の大きさは、両電荷の積に反比例し、電荷間の距離の2乗に比例する」という法則である。

(3)ジュールの法則は「導体内に流れる定常電流によって単位時間中に発生する熱量は、電流の値の2乗と導体の抵抗に反比例する」という法則である。

(4)フレミングの右手の法則は、「右手の親指・人差し指・中指をそれぞれ直交するように開き、親指を磁界の向き、人差し指を導体が移動する向きに向けると、中指の向きは誘導起電力の向きと一致する」という法則である。

(5)レンツの法則は、「電磁誘導によってコイルに生じる起電力は、誘導起電力によって生じる電流がコイル内の磁束の変化を妨げる向きとなるように発生する」という法則である。

【平成28年度 試験問題より】

問2:目盛が正弦波交流に対する実効値になる整流形の電圧計(全波整流形)がある。この電圧計で図のような周期20msの繰り返し波形電圧を測定した。このとき、電圧計の指示の値 [V] として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
図1
(1)4.00
(2)4.44
(3)4.62
(4)5.14
(5)5.66

【平成27年度 試験問題より】

問3:図のように200Vの対称三相交流電源に抵抗R [Ω] からなる平衡三相負荷を接続したところ、線電流は1.73Aであった。いま、電力計の電流コイルをc相に接続し、電圧コイルをc-a相間に接続したとき、電力計の指示P [W] として、最も近いPの値を次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし、対称三相交流電源の相回転はa、b、cの順とし、電力計の電力損失は無視できるものとする。
図2
(1)200
(2)300
(3)346
(4)400
(5)600

【平成26年度 試験問題より】

「電力」科目

問4:次の文章は、原子力発電における核燃料サイクルに関する記述である。

天然ウランには主に質量数235と238の同位体があるが、原子力発電所の燃料として有用な核分裂性物質のウラン235の割合は、全体の0.7%程度にすぎない。そこで、採鉱されたウラン鉱石は製錬、転換されたのち、遠心分離法などによって、ウラン235の濃度が軽水炉での利用に適した値になるように濃縮される。その濃度は[ ア ]%程度である。さらに、その後、再転換、加工され、原子力発電所の燃料となる。

原子力発電所から取り出された使用済燃料からは、[ イ ]によってウラン、プルトニウムが分離抽出され、これらは再び燃料として使用することができる。プルトニウムはウラン238から派生する核分裂性物質であり、ウランとプルトニウムとを混合した[ ウ ]を軽水炉の燃料として用いることをプルサーマルという。

また、軽水炉の転換比は0.6程度であるが、高速中性子によるウラン238のプルトニウムへの変換を利用した[ エ ]では、消費される核分裂性物質よりも多くの量の新たな核分裂性物質を得ることができる。

上記の記述中の空白箇所[ ア ][ イ ][ ウ ]及び[ エ ]に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。


(1) 3~5 再処理 MOX燃料 高速増殖炉
(2) 3~5 再処理 イエローケーキ 高速増殖炉
(3) 3~5 再加工 イエローケーキ 新型転換炉
(4) 10~20 再処理 イエローケーキ 高速増殖炉
(5) 10~20 再加工 MOX燃料 新型転換炉

【平成28年度 試験問題より】

問5:汽力発電所における再生サイクル及び再熱サイクルに関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1)再生サイクルは、タービン内の蒸気の一部を抽出して、ボイラの給水加熱を行う熱サイクルである。
(2)再生サイクルは、復水器で失う熱量が減少するため、熱効率を向上させることができる。
(3)再生サイクルによる熱効率向上効果は、抽出する蒸気の圧力、温度が高いほど大きい。
(4)再熱サイクルは、タービンで膨張した湿り蒸気をボイラの過熱器で加熱し、再びタービンに送って膨張させる熱サイクルである。
(5)再生サイクルと再熱サイクルを組み合わせた再熱再生サイクルは、ほとんどの大容量汽力発電所で採用されている。

【平成27年度 試験問題より】

問6:図に示す汽力発電所の熱サイクルにおいて、各過程に関する記述として誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
図3
(1)A → B:給水が給水ポンプによりボイラ圧力まで高められる断熱膨張の過程である。
(2)B → C:給水がボイラ内で熱を受けて飽和蒸気になる等圧受熱の過程である。
(3)C → D:飽和蒸気がボイラの過熱器により過熱蒸気になる等圧受熱の過程である。
(4)D → E:過熱蒸気が蒸気タービンに入り復水器内の圧力まで断熱膨張する過程である。
(5)E → A:蒸気が復水器内で海水などにより冷やされ疑縮した水となる等圧放熱の過程である。

【平成26年度 試験問題より】

「機械」科目

問7:かごの質量が200kg、定格積載質量が1,000kgのロープ式エレベータにおいて、釣合いおもりの質量は、かごの質量に定格積載質量の40%を加えた値とした。このエレベータで、定格積載質量を搭載したかごを一定速度90m/minで、上昇させるときに用いる電動機の出力の値 [kW] として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし、機械効率は75%、加減速に要する動力及びロープの質量は無視するものとする。

(1)1.20
(2)8.82
(3)11.8
(4)23.5
(5)706

【平成28年度 試験問題より】

問8:次の文章は、電気加熱に関する記述である。

電気ストーブの発熱体として石英ガラス管に電熱線を封入したヒータがよく用いられている。この電気ストーブから室内への熱伝達は主に放射と[ ア ]によって行われる。また、このヒータからの放射は主に[ イ ]である。

一方、交番電界中に被加熱物を置くことによって被加熱物を加熱することができる。一般に物質は抵抗体、誘電体、磁性体などの性質をもち、被加熱物が誘電体の場合、交番電界中に置かれた被加熱物には交番電流が流れ、被加熱物自身が発熱することによって被加熱物が加熱される。このとき、加熱に寄与するのは交番電流のうち交番電界[ ウ ]電流成分である。この原理に基づく加熱には[ エ ]がある。

上記の記述中の空白箇所[ ア ][ イ ][ ウ ]及び[ エ ]に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1) 対流 赤外放射 と同相の マイクロ波加熱
(2) 対流 赤外放射 に直交する マイクロ波加熱
(3) 対流 可視放射 に直交する 誘導加熱
(4) 伝導 赤外放射 と同相の 誘導加熱
(5) 伝導 可視放射 と同相の 誘導加熱

【平成27年度 試験問題より】

問9:次の文章は、単相半波ダイオード整流回路に関する記述である。

抵抗とリアクトルとを直列接続した負荷に電力を供給する単相半波ダイオード整流回路を図1に示す。スイッチSを開いて運転したときに、負荷力率に応じて負荷電圧 ed の波形は図2の[ ア ]となり、負荷電流 id の波形は図2の[ イ ]となった。次にスイッチSを閉じ、環流ダイオードを接続して運転したときには、負荷電圧 ed の波形は図2の[ ウ ]となり、負荷電流の流れる期間は、スイッチSを開いて運転したときよりも[ エ ]

上記の記述中の空白箇所[ ア ][ イ ][ ウ ]及び[ エ ]に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
図4
(1) 波形2 波形4 波形3 長くなる
(2) 波形1 波形5 波形2 長くなる
(3) 波形1 波形5 波形3 短くなる
(4) 波形1 波形4 波形2 長くなる
(5) 波形2 波形5 波形3 短くなる

【平成26年度 試験問題より】

「法規」科目

問10:次の文章は、「電気事業法施行規則」に基づく自家用電気工作物を設置する者が保安規程に定めるべき事項の一部に関しての記述である。

a.自家用電気工作物の工事、維持又は運用に関する業務を管理する者の( ア )に関すること。
b.自家用電気工作物の工事、維持又は運用に従事する者に対する( イ )に関すること。
c.自家用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安のための( ウ )及び検査に関すること。
d.自家用電気工作物の運転又は操作に関すること。
e.発電所の運転を相当期間停止する場合における保全の方法に関すること。
f.災害その他非常の場合に採るべき( エ )に関すること。
g.自家用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安についての( オ )に関すること。

上記の記述中の空白箇所( ア )、( イ )、( ウ )、( エ )及び( オ )に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1) 権限及び義務 勤務体制 巡視、点検 指揮命令 記録
(2) 職務及び組織 勤務体制 整備、補修 措置 届出
(3) 権限及び義務 保安教育 整備、補修 指揮命令 届出
(4) 職務及び組織 保安教育 巡視、点検 措置 記録
(5) 権限及び義務 勤務体制 整備、補修 指揮命令 記録

【平成28年度 試験問題より】

問11:次の文章は、「電気設備技術基準」における高圧及び特別高圧の電路の避雷器等の施設についての記述である。

雷電圧による電路に施設する電気設備の損壊を防止できるよう、当該電路中次の各号に掲げる箇所又はこれに近接する箇所には、避雷器の施設その他の適切な措置を講じなければならない。ただし、雷電圧による当該電気設備の損壊のおそれがない場合は、この限りでない。

a.発電所又は[ ア ]若しくはこれに準ずる場所の架空電線引込口及び引出口
b.架空電線路に接続する[ イ ]であって、[ ウ ]の設置等の保安上の保護対策が施されているものの高圧側及び特別高圧側
c.高圧又は特別高圧の架空電線路から[ エ ]を受ける[ オ ]の引込口

上記の記述中の空白箇所[ ア ][ イ ][ ウ ][ エ ]及び[ オ ]に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1) 開閉所 配電用変圧器 開閉器 引込み 需要設備
(2) 変電所 配電用変圧器 過電流遮断器 供給 需要場所
(3) 変電所 配電用変圧器 開閉器 供給 需要設備
(4) 受電所 受電用設備 過電流遮断器 引込み 使用場所
(5) 開閉所 受電用設備 過電圧継電器 供給 需要場所

【平成27年度 試験問題より】
解答
理論 電力 機械 法規
問1 問2 問3 問4 問5 問6 問7 問8 問9 問10 問11
5 2 2 1 4 1 3 1 2 4 2