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矢印ビジネス会計検定3級:合格率の推移状況

矢印ビジネス会計検定2級:合格率の推移状況

矢印ビジネス会計検定1級:合格率の推移状況
大阪商工会議所が実施している検定試験が〝ビジネス会計検定〟です。

同検定は、2007年(平成19年)にスタートした、比較的、新しい公的資格ですが、受験者数はじわじわと伸び続けており、年間の総受験者は1万人を超えています。

そこで、近年、注目されはじめているビジネス会計検定の試験結果を基に、各階級(3級・2級・1級)の合格率や特徴についてまとめておくので、試験に興味のある方は少し参考にしてみてください。
ビジネス会計検定の試験概要
資格区分 公的資格
受験資格 特になし
試験日 1級 ………… 年1回(3月)
2級・3級 … 年2回(3月・9月)
受験料 1級:10,800円 / 2級:6,480円 / 3級:4,320円
受験地 札幌、仙台、さいたま、東京、横浜、新潟、金沢、静岡、名古屋、京都、大阪、神戸、岡山、広島、山口、松山、福岡
試験時間 1級:2時間30分 / 2級:2時間 / 3級:2時間
出題範囲 〈1級〉
①会計情報に関する総合的な知識
②財務諸表を含む会計情報のより高度な分析

〈2級〉
①財務諸表の構造や読み方、財務諸表を取り巻く諸法令に関する知識
②財務諸表の応用的な分析

〈3級〉
①財務諸表の構造や読み方に関する基礎知識
②財務諸表の基本的な分析
出題形式 1級 … マークシート方式と論述式
2級 … マークシート方式
3級 … マークシート方式
合格基準 1級 … 論述式50点以上、かつ、全体で140点以上の得点(200点満点)
2級 … 70点以上の得点(100点満点)
3級 … 70点以上の得点(100点満点)
実施団体
(問合せ先)
大阪商工会議所(〒540-0029 大阪市中央区本町橋2-8)
ビジネス会計検定試験センター(TEL:06-6944-6295)





ビジネス会計検定3級:合格率の推移状況

下記に示す資料は、平成19年7月にスタートしたビジネス会計検定3級の試験結果(第1回~)です。
申込者数 受験者数 合格者数 合格率
平成19年 第1回(7月) 2,802 2,541 2,224 87.5%
平成20年 第2回(2月) 1,233 1,027 903 87.9%
第3回(7月) 1,719 1,455 834 57.3%
平成21年 第4回(2月) 1,550 1,313 795 60.5%
第5回(7月) 1,995 1,673 944 56.4%
平成22年 第6回(2月) 1,935 1,611 1,084 67.3%
第7回(9月) 2,275 1,902 1,130 59.4%
平成23年 第8回(3月) 2,271 1,863 710 38.1%
第9回(9月) 2,305 1,927 1,192 61.9%
平成24年 第10回(3月) 1,988 1,609 847 52.6%
第11回(9月) 2,466 2,073 1,126 54.3%
平成25年 第12回(3月) 2,397 1,963 1,274 64.9%
第13回(9月) 2,776 2,284 1,382 60.5%
平成26年 第14回(3月) 2,724 2,140 1,163 54.3%
第15回(9月) 2,648 2,150 1,269 59.0%
平成27年 第16回(3月) 3,189 2,615 1,682 62.3%
第17回(9月) 3,626 3,000 1,638 54.6%
平成28年 第18回(3月) 3,805 3,074 2,060 67.0%
第19回(9月) 3,914 3,222 1,705 52.9%
平成29年 第20回(3月) 4,253 3,422 2,235 65.3%
同試験の中では最も下位クラスに位置しますが、受験者数は最も多く、第20回試験では申込者が4,000人を超えてきました。
3級:受験者数の推移
近年、申込者(受験者)数が横ばい、あるいは減少する検定試験が目立つ中、回を重ねるごとに伸び続けている3級試験は興味深いところです。
3級:合格率の推移
一方、合格率に注目してみると、第1回、第2回試験こそ90%近い高数値を示していましたが、その後は大幅にダウンしています。

試験開始当初、高い合格率を示していた試験が回を重ねるごとに低くなるという特徴は、新設間もない資格試験ではよくみられることなので特に珍しいことではありませんが、第3回以降の平均値は58.4%(第3回~第20回)となり、計算上、5人中3人程度の受験者が試験に合格していることを踏まえると、難易度はそれほど高くないことがうかがえます。

ただ、1つ気になるのは、第8回試験の合格率が38.1%にまで落ち込んでいる点です。

前回の試験よりも、マイナス21.3ポイントも減少しているため、どうやら実施回によって、問題の内容(難易度)に差があるようです。

とはいえ、その後の合格率は再び上昇し、比較的、安定した推移を示していることから、今後も概ね50~60%台で推移するような問題作りをすることが予想されます。




ビジネス会計検定2級:合格率の推移状況

下記に示す資料は、ビジネス会計検定2級の試験結果です。
申込者数 受験者数 合格者数 合格率
平成20年 第2回(2月) 1,852 1,528 627 41.0%
第3回(7月) 1,598 1,280 381 29.8%
平成21年 第4回(2月) 1,454 1,137 356 31.3%
第5回(7月) 1,305 984 307 31.2%
平成22年 第6回(2月) 1,494 1,176 456 38.8%
第7回(9月) 1,672 1,289 488 37.9%
平成23年 第8回(3月) 1,726 1,318 477 36.2%
第9回(9月) 1,674 1,271 417 32.8%
平成24年 第10回(3月) 1,799 1,339 421 31.4%
第11回(9月) 1,830 1,339 675 50.4%
平成25年 第12回(3月) 1,787 1,238 454 36.7%
第13回(9月) 1,860 1,344 564 42.0%
平成26年 第14回(3月) 1,903 1,285 419 32.6%
第15回(9月) 1,755 1,258 356 28.3%
平成27年 第16回(3月) 1,971 1,353 587 43.4%
第17回(9月) 1,876 1,287 521 40.5%
平成28年 第18回(3月) 2,079 1,416 637 45.0%
第19回(9月) 2,011 1,390 482 34.7%
平成29年 第20回(3月) 2,084 1,498 747 49.9%
2級は3級に次ぐ受験者数の多い階級ですが、その人数は約2分の1ほどになります。
2級:受験者数の推移
また、3級試験ほどの伸びはありませんが、近年は2級試験も申込者(受験者)数は増加傾向にあるので、今後の動向に注目したいところです。
2級:合格率の推移
一方、試験の合格率はというと、3級試験に比べて大幅にダウンしており、平均値は37.6%(第2回~第20回)となります。

実施回によっては、50%近い高数値を示すこともありますが、「学生や一般企業の社員」を対象としている3級に対し、2級は「一般企業の管理職、経営者、経理担当者等」を対象としているため、より高度な専門知識や能力が求められているということが、合格率にも反映されているといえるでしょう。





ビジネス会計検定1級:合格率の推移状況

ビジネス会計検定1級は、第8回から始まった検定試験で、2級・3級とは違い、年1回しか実施されません。

そのため、下位級に比べると受験者データは少なくなりますが、過去の受験者データがこちらになります。
申込者数 受験者数 合格者数 合格率
平成23年 第8回(3月) 494 393 98 24.9%
平成24年 第10回(3月) 337 250 27 10.8%
平成25年 第12回(3月) 327 238 38 16.0%
平成26年 第14回(3月) 319 232 30 12.9%
平成27年 第16回(3月) 283 206 39 18.9%
平成28年 第18回(3月) 266 193 32 16.6%
平成29年 第20回(3月) 294 205 33 16.1%
ご覧のとおり、申込者は下位級に比べると圧倒的に少なく、近年は概ね300人前後で推移しています。
1級:受験者数の推移
1級の申込者(受験者)が少ない背景には、主に次のような理由が考えられますが、おそらく今後も大幅に増加するということは考えにくいでしょう。
チェック受験料が高い…

チェック試験問題の一部が「論述式」の記述問題になっている…

チェック1級取得の労力に見合うだけのメリット(就職・転職・昇給など)がない…
一方、試験の合格率については、下記グラフに示す通りですが、20%を超えたのは初回(第8回)だけで、その後は10%台で推移(平均値:16.6%)しており、下位級を大きく下回っています。
1級:合格率の推移
下位級に比べると、変動幅も小さいことから、今後も10%台で推移することが予想され、上位級ならではの厳しさがうかがえます。








下記に示す資料は、階級別の合格率の推移を折れ線グラフにして比較したものです。
階級別:合格率の比較表
通常、試験に階級がある場合、ランクを上げると合格率が下がる傾向がみられますが、ビジネス会計検定も例外ではなく、3級→2級→1級と階級を上げるごとに合格率は下がってきます。

特に1級ともなると合格率は10%台まで落ち込み、生半可な試験対策ではとても太刀打ちできない試験であることがうかがえますが、受験者数が最も多い3級は、日商簿記検定3級よりも平均して高い合格率で推移しているため、公式テキストや過去問題をマスターすれば、独学でも十分合格できるレベルの試験といえるでしょう。