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※補足:クレーンやデリックの運転経験のない学科試験合格者は、実技試験を避け、クレーン教習所に入校して免許を取得するルートが一般的です。
そこで、限られた市販教材の中から、学科試験対策に役立ちそうな、比較的、受験者の間で評判の高いテキストや問題集をいくつかピックアップしておくので、教材選びに迷っている方は、少し参考にしてみてはいかがでしょうか。
本試験で狙われやすい試験範囲の重要ポイントに関する解説があるテキストでありながら、頻出問題を掲載することで、問題集としての機能も併せ持っているというのが本書の特徴のひとつです。
そのため、何から手をつけて良いのか分からないビギナー受験者でも、段階的に理解を深めながら、一歩ずつ段階的に学習を進めていくことができますが、テキストに徹しなかった分、問題の量がやや中途半端になってしまっていることなど、確実に一発合格を目指すなら、他の問題集を購入したり、ネットの過去問サイトなどで収録されていないような問題をチェックしておきたいところです。
しかし、数少ない同試験のテキストとしては良書なので、特に独学の初学者が市販教材選びで迷っている時は、まず本書の内容をチェックしてみてほしいところです。
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本書は「クレーン限定」の問題集であるということに注意が必要ですが、受験者の約9割は「クレーン限定」の免許試験を選択するため、大半の方は支障がないなずです。
さて、気になる内容ですが、本書は初めに学習の仕方(本の使い方)や受験案内に関する説明があり、その後、練習問題と続きますが、試験科目(全4編)ごとに学習できる構成や巻末に模擬試験問題(2回分)が付いているなど、ベースとなる構成は特に目新しいものは見当たらないオーソドックな問題集となっています。
しかし、クレーン・デリック運転士の学科試験は、毎回、出題パターンがほぼ決まっており、類似問題も目立つことから、どれだけ過去問を理解しているかがポイントになってくるので、2色刷りで図解が適度にあり、重要ポイントなどもコンパクトにまとまっている本書は取り組みやすいかもしれません。
一方で、内容や説明が簡潔にまとめらえている分、初学者には理解が不十分なのでは?と思える箇所も見られるため、問題集としては悪くないものの、人によって好みが分かれそうな一冊といえそうです。
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本書はテーマ別に40の小テストで構成されており、各小テストは本試験で狙われやすい問題を中心に5問ずつ掲載しているため、テンポよく効率的に学習することができます(最後は巻末にある模擬試験問題で実力試し)。
また、小テストには合格への目安(制限時間や正解してほしい問題の数など)や各問題の重要度がランク付けされているので、初学者にも使いやすいと思える工夫が随所に見られます(各問題の解説も、そこそこ丁寧…)。
惜しむらくは、発行日から少し日が経っているため、必ずしも最新の出題傾向に沿った問題が収録されているわけではない点かもしれません。
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クレーン・デリック運転士の学科試験は、過去の本試験で出題された類似問題が頻出しやすい試験なので、ネット上で複数年度の過去問題が確認できるサイトが存在することなどを考慮すると、おそらく市販教材を使わなくても、試験に合格してしまう人はいるでしょう。
しかし、クレーンやデリックに関する専門知識や運転経験がない独学による初学者は、僅かな金額をケチるよりも、市販テキストや問題集を手元に置き、重要ポイントの解説や理解を深めながら、勉強に取り組んだ方が、結果的に合格は早いような気がします。