つまり、まず試験に合格し、そのことを証明するための合格証を手にしなければならないということです。
そこで、消費生活アドバイザー試験の合格者状況について、少し分析してみることにしましょう。
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称号付与![]() 申請 |
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アドバイザー証![]() 交付 |
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試験の最終合格率は、比較的安定しているので、例年20%前後で推移していることがみてとれます。
ちなみに、消費生活アドバイザー試験は2段階方式の試験制度を導入しているため、1次試験と2次試験とでは試験内容(形式)に大きな違い(詳細については、次項で説明)がみられます。
年度 | 受験者数 | 最終合格者数 | 最終合格率 | |
H16(第25回) | 2,733 | 474 | 17.3% | ----- |
H17(第26回) | 2,395 | 457 | 19.1% | (+1.8) |
H18(第27回) | 2,435 | 462 | 19.0% | (-0.1) |
H19(第28回) | 2,531 | 500 | 19.8% | (+0.8) |
H20(第29回) | 2,675 | 538 | 20.1% | (+0.3) |
H21(第30回) | 2,469 | 498 | 20.2% | (+0.1) |
H22(第31回) | 2,587 | 474 | 20.2% | (±0.0) |
H23(第32回) | 2,292 | 441 | 19.2% | (-1.0) |
H24(第33回) | 1,893 | 396 | 20.9% | (+1.7) |
H25(第34回) | 1,454 | 306 | 21.0% | (+0.1) |
H26(第35回) | 1,457 | 312 | 21.4% | (+0.4) |
H27(第36回) | 2,137 | 461 | 21.6% | (+0.2) |
H28(第37回) | 2,333 | 514 | 22.0% | (+0.4) |
この資料によると、消費生活アドバイザー1次試験の合格率は、毎年30%前後で推移していることから、計算上は3人に1人が合格していることになります。
1次試験 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
平成18年(27回) | 2,166 | 680 | 31.4% | (+0.1) |
平成19年(28回) | ----- | ----- | ----- | ----- |
平成20年(29回) | 2,394 | 779 | 32.5% | ----- |
平成21年(30回) | 2,165 | 597 | 27.6% | (-4.9) |
平成22年(31回) | 2,146 | 690 | 32.2% | (+4.6) |
平成23年(32回) | 2,071 | 660 | 31.9% | (-0.3) |
平成24年 (33回) | 1,641 | 452 | 27.5% | (-4.4) |
平成25年(34回) | 1,315 | 379 | 28.8% | (+1.3) |
平成26年(35回) | 1,362 | 402 | 29.5% | (+0.7) |
平成27年(36回) | 2,025 | 645 | 31.9% | (+2.4) |
平成28年(37回) | 2,223 | 722 | 32.5% | (+0.6) |
したがって、合格率の推移状況に関しては、それほど大きな変動は見られません。
ちなみに、2次試験には免除制度※がありますが、下記に示す通常受験者と1次試験免除者との試験データを比較してみると、近年は年度によって変動が激しいため、どちらか一方が圧倒的に有利と言うわけではなさそうです。 ※ 1次試験に合格した者は、次年度の受験に限り、1次試験が免除されます。 したがって、通常、この手の試験は、1年間余計に学習期間が延びてしまうと、受験者の試験に対するモチベーションが下がってしまい合格率が下がる傾向がみられますが、最近の消費生活アドバイザー試験においては、あまり大きく影響していないようです。 しかし、受験勉強期間が長引けば長引くほど、試験に対するモチベーションは下がりやすいので、消費生活アドバイザーの資格取得を目指している者は、できるだけ1発合格を目指した方がよさそうです。 |
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先に説明したとおり、試験の合格率状況を比較するだけなら、2次試験の方が高水準で推移していますが、2次試験の方は、1次試験とは大きく異なり、論文試験と面接試験で構成されている点に注意が必要です。
1次試験 | ■筆記試験 ・択一式正誤問題 ・選択式穴埋め問題 |
2次試験 | ■論文式試験:2題出題(600~800字程度) ■面接試験 :個人面接(10分程度/1人) |
そこで、消費生活アドバイザー2次試験対策の主なポイントについて簡単にまとめておきましょう。

この種の論文式試験においては、これが正解!という模範解答はありません。
したがって、与えられたテーマから、いったいどんな答えを要求されているのかをしっかりと見極めることが大切です。
小論文自体は、600~800字でまとめることになりますが、この程度の字数制限では余計な文章を追加する余裕はないので、必要以上に独特な表現を用いるよりも、読み手が読みやすく分かりやすい言葉で手堅くまとめ上げるのがポイントです。
そのため、文章構成の骨組み(起承転結(あるいは、序章《問題提起》→本論《考察・検討》→結論《まとめ・課題》の3段階構成))をしっかりと立てることに慣れる意味でも、まずは過去問題を練習材料としながら文章作成力を磨いてください。
出題内容 | 次のグループより1問ずつ選択 ■第1グループ
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試験時間 | 60分 / 1題 | ||
制限字数 | 800字 / 1題 | ||
合格基準 | 出題の理解力、課題の捉え方、表現力等を審査し、選択した2題それぞれが5段階評価(A~E)のC以上とする。 |

消費生活アドバイザー試験では、試験官に問われる質問内容は受験者によって異なってきますが、よく聞かれる質問内容というのは、だいたい決まっているようです。
したがって、下記に挙げるような質問については、できるだけ具体的、かつ、適当な長さで簡潔にこたえられるよう整理しておきましょう。
また、面接官が見ているのは、なにも受験者の受け答えだけではありません。
相手(つまり面接官)の話を聞いているときの姿勢をはじめ、入室から着席(退席)時の態度なども評価対象のひとつとなってくるので、その辺は、就職試験における面接と同じように注意すべき点といえるでしょう。
試験形式 | 面接委員(試験官3人)との個人面接。 |
試験時間 | 10分程度 / 1人 |
合格基準 | 誠実、円満に加え、秘密保持等の資質、消費生活アドバイザーとして相応しい態度、積極性、見識等について審査し、面接委員の総合評価が3段階評価(A~C)のB以上とする。 |

- 消費生活アドバイザーになろうと思ったきっかけ(動機)は何か?
- 資格取得後は、どんなことをしたいか?
- これまで試験勉強をしてきて、実務に役立った(変わった)ことはなにか?
- 論文試験ではどの問題を選択したか、試験のできはどうだったか?
- 最近の気になる時事問題(消費者問題など)についての自分の意見 …など