世界遺産検定の合格率top
法律・経営・経理・ビジネス法律・経営・経理・ビジネスIT・Web・情報・通信・電気建築・不動産自然環境・衛生語学・旅行その他
矢印世界遺産検定4級:合格率の推移状況

矢印世界遺産検定3級:合格率の推移状況

矢印世界遺産検定2級:合格率の推移状況

矢印世界遺産検定1級:合格率の推移状況

矢印世界遺産検定マイスター:合格率の推移状況
特定非営利活動法人・世界遺産アカデミーが実施している検定試験が〝世界遺産検定〟です。

同試験は、2006年(平成18年)にスタートした、まだ歴史の浅い文部科学省後援の民間資格ですが、受検者は増えているようで、2016年度は約25,000人(2015年時点の延べ人数:10万人超)もの受検者がチャレンジしています。

そこで、近年、注目を浴びている世界遺産検定とはいったいどんな試験なのか、これまでの試験結果を基に各階級(4級・3級・2級・1級・マイスター)の合格率(世界遺産検定では認定率と呼ぶ)や特徴についてまとめておくので、試験に興味のある方は少し参考にしてみてください。
世界遺産検定の試験概要
資格区分 民間資格
受検資格 マイスター …… 1級認定者
1級 …………… 2級認定者
2級以下 ……… 特になし
試験日 マイスター・1級 ……… 年2回(7月、12月)
2級以下 ………………… 年4回(3月、7月、9月、12月)
受検料 マイスター:19,000円 / 1級:9,700円 / 2級:5,500円 / 3級:4,500円 / 4級:3,000円
受検地 全国各地の主要都市
試験時間 マイスター:120分 / 1級:90分 / 2級:60分 / 3級:50分 / 4級:50分
出題形式 マイスター:論述方式 / 1級以下:マークシート方式(四肢択一)
出題範囲 基礎知識 / 日本の遺産 / 世界の遺産(自然遺産) / 世界の遺産(文化遺産) / その他
合格基準 マイスター ……… 非公開
1級 ……………… 満点の60%以上(認定基準に達した受検者数の割合が規定値以下の場合は調整あり)
2・3級 ………… 満点の60%以上(認定基準に達した受検者数の割合が規定値以下の場合は調整あり)
4級 ……………… 満点の60%
実施団体 NPO法人 世界遺産アカデミー(〒100-0003 東京都千代田区一ツ橋1-1-1パレスサイドビル)
問合せ(世界遺産検定事務局:03-6267-4302)


世界遺産検定4級:合格率の推移状況

下記に示す資料は、世界遺産検定4級の試験結果です。
受験者数 合格者数 合格率(認定率)
平成26年 第16回(7月) 未確認 未確認 -----
第17回(9月) 未確認 未確認 -----
第18回(12月) 720 642 89.2%
平成27年 第19回(3月) 310 255 82.3%
第20回(7月) 874 728 83.3%
第21回(9月) 332 290 87.3%
第22回(12月) 951 789 83.0%
平成28年 第23回(3月) 427 404 94.6%
第24回(7月) 1,099 818 74.4%
第25回(9月) 475 428 90.1%
第26回(12月) 736 698 94.8%
なお、世界遺産検定の第1回試験は2006年(平成18年)に行なわれていますが、4級は2014年7月(第16回)に設けられたため、それ以前のデータはありません。

また、第16回・第17回の試験結果が確認できなかったため、ここでは第18回以降の試験データを基に分析していきます。
世界遺産検定4級:受検者と合格者
世界遺産検定4級は最もランクの低い階級であり、過去の試験データを振り返ると、1度の試験で1,000人を超えることは稀なようです。

また、試験は年4回(3月・7月・9月・12月)実施されますが、7月・12月に比べて、3月・9月に行われる試験の方が、なぜか受検者数が大幅に落ち込む点は興味深いところです。
世界遺産検定4級:合格率の推移グラフ
一方、合格率(認定率)に注目してみると、グラフからも見てとれるように、比較的、安定した推移をみせており、過去9回分(第18回~第26回)の平均値は86.6%となります。

これは計算上、10人中8~9人が合格していることになり、むしろ不合格になることの方が難しい試験であることが数値からもうかがえます。

なお、合格率に関しては、受検者数で見られたような特徴(3月と9月試験の方が受検者が少ない)は特に見られず、回によって数値が大きく異なるということはなさそうです。

新設された4級は、中学2年生から高校2年生を対象としており、出題範囲の遺産数も少ないため、優しい試験であるということが、かえって受検者離れを起こしている要因のひとつ(理由:受検料や教材費を払ってまで4級を取得する魅力を感じない…)になっているのかもしれません。




世界遺産検定3級:合格率の推移状況

世界遺産検定3級の試験結果(第1回~)についてまとめた表がこちらです。
受験者数 合格者数 合格率(認定率)
平成18年 第1回(6月) 3,352 1,414 42.2%
第2回(6月) 2,945 1,232 41.8%
平成19年 第3回(12月) 1,553 678 43.7%
平成20年 第4回(9月) 1,824 1,352 74.1%
平成21年 第5回(6月) 2,029 1,284 63.3%
第6回(11月) 2,134 1,723 80.7%
平成22年 第7回(7月) 2,488 2,231 89.7%
第8回(11月) 2,294 1,684 73.4%
平成23年 第9回(7月) 3,733 3,112 83.4%
第10回(12月) 3,285 2,394 72.9%
平成24年 春期(3月) 707 600 84.9%
第11回(7月) 3,082 2,326 75.5%
秋期(9月) 429 393 91.6%
第12回(12月) 2,374 1,703 71.7%
平成25年 春期(3月) 859 782 91.0%
第13回(7月) 3,614 2,827 78.2%
秋期(9月) 862 797 92.5%
第14回(12月) 3,431 2,130 62.1%
平成26年 第15回(3月) 1,521 1,313 86.3%
第16回(7月) 3,745 2,825 75.4%
第17回(9月) 1,094 974 89.0%
第18回(12月) 4,187 3,357 80.2%
平成27年 第19回(3月) 1,799 1,403 78.0%
第20回(7月) 4,425 3,396 76.7%
第21回(9月) 1,340 1,086 81.0%
第22回(12月) 4,294 3,386 78.9%
平成28年 第23回(3月) 1,961 1,709 87.1%
第24回(7月) 4,279 2,820 65.9%
第25回(9月) 1,549 1,266 81.7%
第26回(12月) 4,074 3,087 75.8%
※ 旧試験制度下の試験データ


さらに公表されているデータを基にグラフに置き換えた資料がこちらになります。
世界遺産検定3級:受検者と合格者
3級は5階級ある世界遺産検定の中で最も受験者が多いクラスとなりますが、近年は1度の試験で4,000人を超える回も珍しくなくなり、4級に比べて大幅に増えています。

一方で、3月・9月に行われる試験の受検者数が大幅に落ち込んでいる点は、4級と同じ特徴が見られます。
世界遺産検定3級:合格率の推移グラフ
では、合格率の方はというと、試験開始当初こそ50%を下回っていましたが、その後は徐々に上がり続け、現在は概ね70~80%台(平均値:75.6%)で推移していることが見てとれます(3月・9月試験の方が、やや合格率が高い点も興味深いところ)。

試験開始当初は、試験対策用の教材もなく、未知の試験ということもあり、勉強の仕方が分からなかったために、思うように得点を上げられなかったことが合格率の低さに影響していると考えられますが、近年は本試験の出題傾向や市販教材も手に入るため、試験対策が行いやすくなっています。

また、数値の上では4級ほど高水準ではありませんが、非常に高い合格率であることに変わりはないので、市販教材を使った独学でも十分に合格することができる試験であるといえるでしょう。




世界遺産検定2級:合格率の推移状況

世界遺産検定2級の試験結果(第1回~)についてまとめた表がこちらになります。
受験者数 合格者数 合格率(認定率)
平成18年 第1回(6月) 3,352 118 3.5%
第2回(6月) 2,945 356 12.1%
平成19年 第3回(12月) 1,553 97 6.2%
平成20年 第4回(9月) 1,462 1,031 70.5%
平成21年 第5回(6月) 1,375 550 40.0%
第6回(11月) 1,334 535 40.1%
平成22年 第7回(7月) 1,309 539 41.2%
第8回(11月) 1,474 622 42.2%
平成23年 第9回(7月) 1,595 964 60.4%
第10回(12月) 1,802 813 45.1%
平成24年 春期(3月) 676 280 41.4%
第11回(7月) 1,714 716 41.8%
秋期(9月) 398 208 52.3%
第12回(12月) 1,505 605 40.2%
平成25年 春期(3月) 622 269 43.2%
第13回(7月) 1,463 792 54.1%
秋期(9月) 608 375 61.7%
第14回(12月) 1,638 688 42.0%
平成26年 第15回(3月) 930 531 57.1%
第16回(7月) 2,005 947 47.2%
第17回(9月) 820 479 58.4%
第18回(12月) 2,548 1,100 43.2%
平成27年 第19回(3月) 1,516 748 49.3%
第20回(7月) 2,794 1,239 44.3%
第21回(9月) 1,230 745 60.6%
第22回(12月) 3,086 1,441 46.7%
平成28年 第23回(3月) 2,030 1,173 57.8%
第24回(7月) 2,876 1,189 41.3%
第25回(9月) 1,454 694 47.7%
第26回(12月) 3,376 1,687 50.0%
※ 旧試験制度下の試験データ


2級は3級に次ぐ受検者数の多い階級ですが、下記グラフからも見てとれるように、一旦は減少傾向にあったものの、V字回復を見せており、第26回試験の受検者数は過去最高(3,376名)を記録しています。
世界遺産検定2級:受検者と合格者
一方、試験合格率の方は、3級よりもさらに低い水準で推移しており、その平均値は44.7%(第1回~第26回)です。
世界遺産検定2級:合格率の推移グラフ
そのため、受検者の2人に1人は落ちる計算となりますが、2級も3級と同様、3月・9月試験の受検者が大幅に落ち込む点は変わらないものの、合格率に関しては、3月・9月試験の方が平均して高い水準で推移している点は興味深いところです。




世界遺産検定1級:合格率の推移状況

世界遺産検定1級の試験結果をまとめた表がこちらになります。
受験者数 合格者数 合格率(認定率)
平成18年 第2回(6月) 124 18 14.5%
平成19年 第3回(12月) 494 147 29.8%
平成20年 第4回(9月) 380 145 38.2%
平成21年 第5回(6月) 451 99 22.0%
平成22年 第7回(7月) 328 67 20.4%
第8回(11月) 244 49 20.1%
平成23年 第9回(7月) 323 65 20.1%
第10回(12月) 349 72 20.6%
平成24年 第11回(7月) 408 104 25.5%
第12回(12月) 397 85 21.4%
平成25年 第13回(7月) 350 72 20.6%
第14回(12月) 379 79 20.8%
平成26年 第16回(7月) 390 128 32.8%
第18回(12月) 480 116 24.2%
平成27年 第20回(7月) 530 202 38.1%
第22回(12月) 612 134 21.9%
平成28年 第24回(7月) 727 150 20.6%
第26回(12月) 831 175 21.1%
※ 旧試験制度下の試験データ


1級は下位級とは異なり、試験の実施回数が年2回に減りますが、かといって、1度の試験における受験者数が大幅に増えるということもなく、毎回1,000人を下回っています。

しかし、1級試験は、ここ数年、回を重ねるごとに受験者数が増えており、第26回試験では過去最高(831名)を記録しています。
世界遺産検定1級:受検者と合格者
今後も受検者増が続くかどうかは分かりませんが、注目度という点ではどうやら下位級よりも高いようです。

一方、合格率はというと、ご覧のように下位級を大きく下回り、その平均値は24.0%で、計算上5人中1人ほどしか合格できてないことになります。
世界遺産検定1級:合格率の推移グラフ
さらに、1級は2級合格者という受検資格がある(2級以下に受検資格はない)ため、それなりに世界遺産の知識が身に付いている受検者の中で5人のうち1人しか合格できていないということを忘れてはいけません。

したがって、出題形式はマークシート方式の選択問題ですが、非常に難易度の高い厳しい試験であることがうかがえます。

また、全体的にみると、比較的安定した推移を示しているものの、稀に数値が急変動(第16回・第20回)していることから、回によって問題の難易度に差があるようなので、場合によっては合否が運に左右されることもありそうです(つまり、全体的に優しい問題が多いと合格しやすい)。




世界遺産検定マイスター:合格率の推移状況
世界遺産検定マイスターの試験結果についてまとめた表がこちらです。
受験者数 合格者数 合格率(認定率)
平成18年 第2回(6月) 124 5 4.0%
平成19年 第3回(12月) 494 46 9.3%
平成20年 第4回(9月) 380 66 17.4%
平成21年 第6回(11月) 104 49 47.1%
平成22年 第8回(11月) 66 46 69.7%
平成23年 第9回(7月) 40 28 70.0%
第10回(12月) 35 22 62.9%
平成24年 第11回(7月) 29 13 44.8%
第12回(12月) 48 29 60.4%
平成25年 第13回(7月) 24 14 58.8%
第14回(12月) 23 12 52.2%
平成26年 第16回(7月) 21 11 52.4%
第18回(12月) 36 17 47.2%
平成27年 第20回(7月) 29 11 37.9%
第22回(12月) 42 19 45.2%
平成28年 第24回(7月) 43 21 48.8%
第26回(12月) 36 19 52.8%
※ 旧試験制度下の試験データ


マイスター試験は1級以下の階級とは異なり、近年の受検者は数えるほどしかいません。
世界遺産検定マイスター:受検者と合格者
これは、1級合格者でなければ受けられないという受検資格があることや高額な受検料も要因の一つと考えられますが、マイスター試験が、下位級とはまったく異なる論述方式の試験で合否判定されるという点が大きいといえるでしょう。

そのため、よほど覚悟をもった者しかチャレンジすることはないため、おそらく今後も大幅に増えるようなことは期待できません。

では、試験合格率の方はどうなっているのかというと、世界遺産検定の最高峰に位置付けられている下位級にもかかわらず、合格率は意外と高く、その平均値は45.9%となります。
世界遺産検定マイスター:合格率の推移グラフ
したがって、計算上は2人に1人は合格していることになり、一見、合格しやすいようにもみえますが、マークシート方式の選択問題ではなく、自ら論文を作成しなければならない試験なので、知識だけでなく自分の考えや文章力も求められてきます。

また、試験範囲も制限がなく、単にテキストや問題集をマスターすれば合格できるような試験でないため、日頃から世界遺産に関する書籍やニュースなどに関心をもつことが大切です。