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エックス線発生装置を用いる職場で欠かすことのできない資格であり、一定の需要がありますが、かなり特殊な専門知識やスキルが求められる資格ということもあって、試験に関する情報は乏しいようです。
そこで、資格を得るために避けて通ることのできないエックス線作業主任者試験とは、いったいどんな試験なのか・・・?
過去の試験結果を分析し、受験状況(合格率など)や試験の特徴についてまとめておくので、エックス線作業主任者に関心のあるビギナー受験者は、試験対策を始める前に少し参考にしてみてはいかがでしょうか。

資格区分 | 国家資格 |
受験資格 | 特になし |
試験日 | 年3~6回(地域によって異なる) |
受験手数料 | 6,800円 |
試験時間 | 4時間(午前:2時間 / 午後:2時間) |
試験形式 | 五肢択一(マークシート方式) |
試験科目 | ① エックス線の管理に関する知識:10問(30点) ② 関係法令:10問(20点) ③ エックス線の測定に関する知識:10問(25点) ④ エックス線の生体に与える影響に関する知識:10問(25点) |
合格基準 | 合計点が60%以上、かつ、各科目40%以上の2条件で合否を判定 |
合格率 | 51.8%(平成28年度) |
実施団体 | 本部:公益財団法人 安全衛生技術試験協会 〒101-0065 東京都千代田区西神田3-8-1千代田ファーストビル東館9階 TEL:03-5275-1088 |
\ | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
平成21年度 | 6,269 | 3,075 | 49.1% |
平成22年度 | 5,906 | 2,889 | 48.9% |
平成23年度 | 5,812 | 2,959 | 50.9% |
平成24年度 | 5,919 | 3,203 | 54.1% |
平成25年度 | 5,487 | 3,003 | 54.7% |
平成26年度 | 5,444 | 3,258 | 59.8% |
平成27年度 | 5,450 | 2,898 | 53.2% |
平成28年度 | 5,506 | 2,854 | 51.8% |

エックス線というかなり特殊な専門知識が求められる資格試験ということもあり、地味でマイナーな資格という点は否めませんが、年間5,000人以上の受験者を維持し続けられるのは、エックス線装置を使う際、必ず有資格者の指揮・指導の下で行わなければならない!と法律で義務付けられていることが大きいと言えるでしょう。
つまり、資格が無ければ作業に支障が出てしまう職場もあるため、非破壊検査を必要とする企業などでは欠かすことのできない国家資格であり、今後も一定の需要が見込めます。
気になる合格率について分析してみましょう。
エックス線作業主任者試験は実技試験がないため、筆記試験でのみ合否判定が行われます。

つまり、計算上2人に1人は合格を手にしていることになるわけですが、この数値は国家試験としては高い方であり、実技試験もないことから、独学でも十分合格可能な試験であることがうかがえます。
ただし、この資料を見る際は注意が必要です。
というのは、安全衛生技術試験協会がHPで公開している免許試験の統計データは、科目免除者を含めた合格率のようなので、免除科目のない全科目受験者の合格率はもう少し下がると理解しておくべきです。
※科目免除の条件:第二種放射線取扱主任者免状交付者(2科目免除)ガンマ線透過写真撮影作業主任者試験合格者(1科目免除)