つまり、受験者が少ないということは、それだけ試験に関する情報が収集にしくいわけで、インテリアプランナー試験の難易度は高い!と言われてはいるものの、具体的なことはよくわかっていないという方が多いようです。
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なお、平成28年度以降、インテリアプランナー試験は「学科試験」および「設計製図試験」で構成される試験へと変わり、原則として学科試験合格者が設計製図試験を受けることができます。
出題形式 | マークシート方式(四肢択一) |
出題数 | 50問 (50点満点 / 1問1点) |
試験時間 | 150分 (12:30~15:00) |
実施年度によってやや増減はありますが、組合せ問題や計算問題の数は少なく、学科試験は圧倒的に正誤問題(特に不適切なものを選ばせる問題)が目立つ試験だということがわかります。
出題パターン | H24年度 | H25年度 | H26年度 | H27年度 | H28年度 | |
正誤問題 | 正しいもの | 2問 | 2問 | 3問 | 3問 | 2問 |
誤っているもの | 27問 | 19問 | 23問 | 22問 | 40問 | |
組合せ問題 | 1問 | 9問 | 4問 | 5問 | 8問 | |
合計 | 30問 | 30問 | 30問 | 30問 | 50問 |
それを知るために、過去問を載せておきますが、公益財団法人建築技術教育普及センターのサイトでも、平成24年度試験から本試験問題を公開(ただし、掲載期間3年間)することにしたらしいので、問題の詳細については、公式サイトの方をご覧ください。
過去問 用語に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。 1.大規模の修繕」及び「大規模の模様替」は、「建築」に含まれる。 2.老人福祉施設の用途に供する建築物は、「特殊建築物」である。 3.物を運搬するための昇降機で、建築物に設けるものは、「建築設備」である。 4.娯楽のために継続的に使用する室は、「居室」である。 【平成28年度 学科試験より】
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したがって、問題自体の難易度はそれほど高くありませんが、出題範囲が思いのほか広いので、試験対策では広く浅く学べるような工夫が求められます。
とはいえ、学科試験は類似問題が出題されやすい傾向も見てとれるので、まずは、過去に出題されているような基本的な用語の意味や特徴、法規などをしっかりと整理して押さえることが大切です。

インテリア計画 | インテリア装備 | インテリア施工 | インテリア法規 | 建築一般 |
インテリアの歴史、デザインに関する歴史意匠に関する問題 / 住宅・事務所、商業施設の計画、人間工学、寸法計画、バリアフリー関連、障害者のための計画(車椅子)などのインテリア計画に関する問題 / 光・色・音・空気・熱などを含む環境計画に関する問題 / その他の計画、図法に関する問題 …など | 床・壁・天井・開口部・階段・造作など各部構法に関する問題 / 家具・収納・建具・照明器具・設備・ウィンドウトリートメントなどのエレメントに関する問題 / 防災、安全計画、ISOなど規格に関する問題 …など | 工事監理、施工管理に関する問題 / 床・壁・天井・開口部・建具・造作・金属・タイル・石・左官など工事に関する問題 / 内装工事の積算・契約などに関する問題 / インテリア工事に使う壁、床仕上げなど材料、合板、ボード、タイル、石、ガラスなどの材料に関する問題 …など | 「内装制限」「非難施設」「防火・耐火」など室内に関係ある建築基準法に関する問題 / 防火対象物・防災物品、消防用設備などに関する問題 / ハートビル法、建築士法などに関する問題 …など | 歴史意匠、平面計画の基礎、環境計画、設備計画、建築手続きなどの建築計画に関する問題 / 建築基準法、建築士法、建設業法、ハートビル法などの建築法規に関する問題 / 構造力学、建築の各種構造、構法計画、建築材料など建築構造に関する問題 / 施工管理、各種工事などの建築施工に関する問題 …など |
それを証明するかのように、インテリアプランナーの学科試験の合格率は、例年、高水準で推移(概ね50~60%台)しており、計算上は2人に1人が合格を手にしています。
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※ ここ数年、インテリアプランナー試験対策向けの教材はほとんど見かけませんが、過去問題に関しては、(株)ハウジングエージェンシー出版局より、インテリアプランナー試験対策書籍が発売されているので、オンラインショップで購入することができます。
出題内容 | 建築物における空間の使われ方、生活のイメージが判るようなインテリア設計 |
要求図書の種類 | 設計主旨、平面図、断面図、展開図、天井伏図、透視図、一部詳細図、仕上表、家具表 等のうち指定するもの |
試験時間 | 6時間 |
インテリアプランナー試験で出題される課題は、実は建築士試験にも通じる部分がありますが、インテリアプランナー試験の設計製図は難しい、難易度が高いと感じられる理由のひとつは、より実務的な要素が強く反映される課題となっているからです。
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つまり、製図の基本はもちろんのこと、状況に配慮したオリジナリティあるアイディアやデザイン力が求められているといわけです。
そのため、6時間という試験時間は一見長いようにも思えますが、様々な条件を課せられた上に、さらにオリジナリティが求められてくるので、制限時間内に製図を完成させるのは、なかなか至難の業であり、そういう意味では非常に難易度が高く、6時間という制限時間も決して長いとは言えません。
また、インテリアプランナー試験における設計製図は、どちらかというと〝相対評価〟的な要素をもった試験であるとも言われています。 つまり、それなりに実力のある母集団の中での成績上位20~30%前後内に入らなければならないので、この手の実技試験に不慣れだと、想像以上に難易度が高いと感じられてしまう方もいるようです。 相対評価試験とは? … 「受験者の上位●%」といったように成績上位の者から順に合格する試験制度。単純に合格基準さえ満たせばよいという試験ではないため、受験者同士で競い合わなければならず、受験者自身の本当の実力が問われやすい。 |
年度 | 課題 | 要求図書 |
H17 | 料理教室を開くスペースのある住戸のインテリア | 平面図兼家具配置図、透視図 |
H18 | 都市近郊にあるホテルのスイートルームのインテリア | 平面図兼家具配置図、透視図、展開図 |
H19 | デザイン事務所のインテリア | 設計主旨、平面図兼家具配置図、透視図、家具のスケッチ |
H20 | 茶房のある老舗和菓子店のインテリア | 設計主旨、平面図兼家具配置図、透視図、家具のスケッチ |
H21 | 絵本ショップのインテリア | 平面図兼家具配置図、透視図、家具のスケッチ |
H22 | オフィスのエントランスエリアのインテリア | 平面図兼家具配置図、透視図、家具のスケッチ |
H23 | テラス席のあるレストランのインテリア | 平面図兼家具配置図、透視図、スケッチ |
H24 | デザインオフィスのある住戸のインテリア | 平面図兼家具配置図、断面図、透視図 |
H25 | 公園にあるブックカフェのインテリア | 1階平面図兼家具配置図、2階平面図兼家具配置図、透視図、家具のスケッチ |
H26 | リゾートホテルのスイートルームのインテリア | 平面図兼家具配置図、透視図、スケッチ |
H27 | レンガ倉庫を改修してつくる日本酒専門店のインテリア | 平面図兼家具配置図、透視図、スケッチ |
H28 | 線路高架下にあるシェアードオフィスのインテリア | 平面図兼家具配置図、透視図、家具のスケッチ、設計主旨 |
過去問:平成25年度 ■課題名
■課題概要
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